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2020.01.24コラム
鉄筋工事は世界レベルの技術力。難易度の高い現場でも想像力を駆使して対応
東京都江戸川区を拠点に鉄筋工事一式を手がける藤和工業です。
弊社社長である佐藤欣亨(さとうよしゆき)は、東京都鉄筋業協同組合主催の「鉄筋技能大会」で準優勝したことがあるほどの腕の持ち主。社長として、そして鉄筋工として毎日高みを目指してストイックに仕事に取り組んでいます。そんな社長のDNAを引き継いでいるのか、藤和工業の鉄筋工たちは皆一流揃い。今回は過去に手がけた大規模な現場のお話を佐藤社長自らがしてくれました!
【あの著名な建築家とも仕事。上野にある歴史的建造物の増築で高い技術力を惜しみなく披露】
数年前に上野にある文化施設の増築の仕事をやったよ。既存の建物に隣接する形で現代的なデザインの建物を新たに増築するプランだったけれど、デザインへのこだわりがすごくて…。デザイナーは世界レベルの著名な建築家だったこともあり、プラン自体は素晴らしいけれど鉄筋業者泣かせだったよね(笑)でも、元請けの施工業者は藤和工業の腕を信じて依頼してくれたわけだから、答えないわけにはいかない。それこそ総力を挙げて取り組んだよ。
【難易度は規模よりも形状による。斜めに鉄筋を組むことの大変さ】
鉄筋を組むにあたっては、現場の規模はそれほど問題ではない。水平垂直に則った現場だったら規模が大きくても人数を投入すればスムーズに進むからね。でも、この建物のように地面に対して壁が斜めに立ち上がっているような形状は難しい。図面で理解するのと実際に組み始めるのとでは大違い。重力のかかり方も違うしね。でも藤和工業には長年の知識と経験の蓄積があったから、初めての形状でも想像力を駆使して対応できたよ。
【鉄筋工には想像力が必要。2Dの図面から3Dを頭の中に描く】
想像力は本当に必要。言われたことをやる、図面通りにやる、これではダメ。現場も鉄筋も生き物のようで、状況に応じて変更もあるし、組んでいる過程で思いがけないところに問題が発生して予定通りに行かないこともある。そういう時は、その都度修正をして最善を見つけなくてはならない。だから、鉄筋工は組みながらも起こり得る様々な事態を想定し、そして最善の組み方を想像しているんだ。図面は2Dだけど組み上がる鉄筋は3Dだからね。図面を見て3D状態をいかに描けるかが大切なんだよ。
【水平器はいらない。基準は自分の目で見つける。】
マンションや商業施設のように、水平垂直がしっかり取れている現場だったら水平器は使わないことが多いね。基準線は視界に入る他の建物の水平部分だよ。目視。これが実は一番確実なのかもしれないね。鉄筋はコンクリートを流し込めば隠れてしまうけど、組み上がった時の美しさにはいつも感動しているよ。水平垂直がビシッと決まっていれば気持ちいいしね。見えないけれど重要な構造部分。この先何十年もこの鉄筋がこの建物を支えるんだと思うと嬉しくなるよね。
【ひとつの現場が終わるごとに自分たちも成長。さらなる高みを目指して】
この増築の仕事は相当難しかったけれど、これをやったことによって自分たちは成長したと実感しているよ。同じような現場の繰り返しだと技術的な工夫や学びが必要な部分が少ないから、複雑で難解な現場はむしろ大歓迎だよ。拾い出しにも時間がかかるし施工も思うようにいかない。頭も体も酷使するけれど自分たちは確実に成長するわけだし、やりきった後の達成感は半端ないね。鉄筋工の仕事はすごくクリエイティブな仕事だって自信を持って言えるよ。